【講演ノート】12点定理
数物セミナー2017冬の談話会@慶應義塾大学にて,「12点定理」について講演しました.以前からずっとブログで紹介したい!と思っていた内容なのですが,ブログに書く時間がないことに気づいたので(最近数学が忙しいのです),講演用に準備した原稿をそのまま置いておきます.
わざわざホモトピーを定義しているのに線積分のホモトピー不変性は説明していなかったり,単連結という用語を無定義で使っていたりと,ツッコミどころ満載ですが,どうか大目に見てください.
内容のざっくりした説明
12点定理は平面上の格子点を結んでできるある種の多角形とその「双対」
を考えたとき,それぞれの周上にある格子点の数を足すと必ず12になる,という不思議な定理です.この定理にはたくさんの証明が知られていますが,今回は
の考察,普遍被覆への持ち上げ,そしてモジュラー形式を用いてこれを証明します.
リンク
誤植
P.8 の定義式は,正しくは
です.
参考文献
実は以下の記事を和訳しただけという説があります.
B. Poonen and F. Rodriguez-Villegas, Lattice polygons and the number 12, Amer. Math. Monthly 107 (2000), 238–250.